狂気のアートごった煮「アウトサイドジャパン展」を見てきた話

アウトサイドジャパン展 余談
リエ
お化け屋敷かな?
シスター300
連休も最終日。東京ドームシティで開催されているアウトサイダーズアートの展覧会「アウトサイドジャパン展」に行ってまいりました。

アウトサイダー・アート: outsider art)とは、西洋の芸術の伝統的な訓練を受けていない人が制作した作品であるが、アートとして扱われているものを指す[1]
フランスのジャン・デュビュッフェが1945年にアール・ブリュット(生の芸術)と呼んだ[2]、強迫的幻視者や精神障害者の作品は[3]、1967年にパリ装飾美術館フランス語版)にて初めて展示され公的に認知された[4]。1972年にイギリスのロジャー・カーディナル英語版)がアウトサイダー・アートとして、社会の外側に取り残された者の作品で、美術教育を受けていない独学自習であるとして[3]、概念を広げ精神障害以外に主流の外側で制作する人々を含めた[5]。プリミティブ・アートや、民族芸術[5]、心霊術者の作品も含まれるようになった[6]

wikiより
リエ
要は精神を病んでしまった人たちのアートってことかな。
シスター300
そこが難しいんですよ。精神障害者の絵ならそれはジャンルがあるんですが、それ以外にも社会的に認められない作品たちがあるわけです。
リエ
裸の大将がちぎり絵描いてるみたいな。
シスター300
最初にお断りしておきますが、テレビドラマに出てくるような「知的障害者は芸術の天才だった」みたいなお綺麗なものはありません。
リエ
こえーよ…。

妄想と執着が人の心を蝕んでゆく

シスター300
入場して一番最初に拝見するのが、何やら一人で漫才を行う人のビデオ映像。
シスター300
そこに描かれている1000組を超える若手漫才師はすべて彼の妄想の中の存在です。
リエ
スタートが重すぎるんだよ!レシートの裏にびっしりとネタやデビューからの経歴が書かれてるよ!!妄想が過ぎるよ!!
シスター300
こんなの序の口です。
シスター300
死の直前まで毎日100枚のペースで絵を描き続けた老人の膨大なスケッチ。
リエ
これが壁一面に貼られてるんだよ。
シスター300
死んだ祖父の霊が取り付いているという妄想で幻覚を見ている青年のサイケデリックな絵画。
リエ
目がチカチカする!
シスター300
自分に優しくしてくれた施設職員の触ったものを全て持ち帰り保存する障害者。
リエ
お母さんにその日のことを報告してメモしてもらった奴を千切って輪ゴムで止めてんだよ…。
シスター300
ひたすらボールペンで小さな丸を書き続けて真っ赤になったレシート数十枚。
リエ
壁に丸を書いているときだけ病状が安定するんだよね。
シスター300
社会と断絶してしまい、親の援助のもとひたすら謎の人形を作り続ける若者…。
シスター300
これ、なんだかわかりますか?
リエ
む、虫!!!!大量の虫を標本のように重ねて武者人形を作ってる!!!!
シスター300
5000匹の虫で新田義貞像を作り、供養のために20000匹の虫で千手観音を作る…。
リエ
ベルゼバブでもそんな事しないぞ。昆虫の王なんだろうか…
シスター300
戦時中のハノイではもっとたくさんの…。
リエ
やめろお!

アートってなんだろう

リエ
いやあ…ひと通り見終わった後は目眩がしたよね。それにしてもアートってなんだろう。
リエ
殆どはメディアにも出てない、それどころか誰にも見せないで自分だけで狂気じみた量の作品をこっそり溜め込んでるわけじゃない?それはアートと言えるのかどうか。
シスター300
アーティストを自称するためには、作品を見せなければならない、評価されなければならない、プロとして生きていくならマネタイズもしないといけない。
シスター300
セルフプロデュース、広告、営業、商業美術…商品を売るための努力が必要になるわけですよね。
リエ
でもこの人達は真逆。社会から断絶されたところにいるから、誰かに褒められたりお金儲けすることとは全くの無縁。
シスター300
障害者の方の作品の特徴として、異常なまでに細かく書き込まれたものが同じパターンで膨大な量を繰り返してますよね。
シスター300
これらを見た後で、儲からないアートは駄目と言い切れるかどうか。そんなわけ無いですよ。
これは普通の美容師さんの作品。すべてフルスクラッチ。
リエ
微笑ましいのもあるよね。暇になった主婦による「おかんアート」とか。
シスター300
成人式の荒れる若者が来てくるド派手な衣装もありました。あれって専門の業者が北九州にあるんですね。
リエ
これはフェルトで作った食品サンプル。健常者による微笑ましい作品はホッとするね。

5/19まで東京ドームシティで開催中

https://www.tokyo-dome.co.jp/aamo/event/kushino2019.html

東京ドームシティ公式サイトへリンク
シスター300
つまるところアートの「深淵」たる部分ってギリギリの命の叫びなのではないでしょうか。
リエ
おっ どうした急に。
シスター300
ウケようとかアーティストを名乗ろうとかyoutubeでバズろうとか、そういう動機ってまだ余裕があるんですよ。
シスター300
精神を病み社会からは断絶され、絶望の中でそれでも胸中を表現しなくてはいられない、そんな心の叫びだからこそ狂気は人の心を打つのでは。
リエ
…かもしれないね。ツイッターで狂人を演じてる人って何も伝わってこないもんね。
リエ
それにしてもあれだよ、雑誌をチンポの形に切り抜いて手紙で送り続ける97歳の元国体選手ってのは…。
シスター300
ま、まあそういったアートもあるということで。
アートにもいろいろありますが、アウトサイダーは決して学術的に評価されることはありません。なので鑑賞に難しい知識は全く必要ないのも特徴です。

ただもう作品全体に言えるのですが、妄想と執着が異常なまでの書き込みと作業量から伝わってきました。あれは狙ったりファッションでできることではないです。作業量で狂気を伝えるなんて常人では決してできないことです。

アートって、生きるって何だろうと考えてしまう展覧会でした。

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